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フランス生活で見聞きしたこと、感じたことを書いていきます

車の1年点検 in フランス

フランスで車購入後1年経ち、車両の点検(révision)を受けたので、どんな風に行われたか書きたいと思います。ついでに何を点検・検査されるのかも調べてみました。

乗っている車はスズキのイグニス (IGNIS)。小型のSUVです。

©️ suzuki.fr

フランスで点検が必要な車は?

日本では、乗用車の場合、一年ごとの法定点検(12ヶ月点検と24ヶ月点検)&二年ごとの車検が義務付けられているそうです。車検は法定点検とは別物ですが、法定点検と重なる時期に同じ業者に発注するケースが多いようです。

さてフランスではどうかというと、

  • Contrôle technique:購入後4年以上経った車が受ける義務あり(以降2年ごと)。
  • Révision:義務ではないが、受けていないと車両保証が受けられなくなったり、買取査定や事故時の補償額に影響したりするといわれる。車のモデルによって推奨時期が異なる。

の二つがあります。それぞれについてもうちょっと詳しく見ていきますね。

(1) Contrôle technique

フランスでは、運転開始から4年たった車はこのContrôle technique(いわゆる「車検」)が義務化されており、2年ごとに受け直す必要があります。

検査項目:Source : Contrôle technique - voiture | Sécurité Routière

  • 書類の検査(identification du véhicule)
  • ブレーキ(freinage)
  • ハンドル(volant, direction)
  • 視界が確保されているか(visibilité):フロントガラス(pare-brise)、サイドミラー(rétroviseurs)など
  • ランプ(éclairage、signalisation):ロービーム(feux de croisement)、ウインカー(clignotants)など
  • 地面に関連する機構のチェック:タイヤ(pneus)、車輪(roues)、ダンパ(amortisseurs)など
  • 車体(carosserie)
  • 装備(équipement):安全ベルト(ceintures de sécurité)、座席(sièges)、クラクション(klaxon)など
  • 機械(organes mécaniques)
  • 排気ガス(pollution)
  • 騒音(niveau sonore)

検査項目を見ると、走行時の危険を減らすということに重きが置かれているようです。

受けられる場所:政府が認定した工場。UTAC organisme technique centralのサイト(https://www.utac-otc.com/)の「Trouvez le centre de Contrôle Technique」に郵便番号または街の名前を入力すると、近くの工場のリストが出てきます。

費用:概ね60から80ユーロほどだそうです。

(2) Révision

今回受けたのがこのrévision(あえて訳すなら、「点検」って感じでしょうか)。

義務ではないのですが、故障のリスクを減らして長く乗れるようにするのに大切であるのと、購入後の車両保証を受けるのに必要です。

点検項目:Source : https://monpiaf.fr/lunivers-auto/revision-controle-technique/

  • エンジンオイルの排出&交換(vidange):エンジンオイルは潤滑作用や錆防止、密封作用などの重要な役割があるようです。
  • その他の液体のチェック:ブレーキフルード (liquide de frein)、ATトランスミッションフルード(de transmission)、冷却水 (de refroidissement)、パワーステアリングフルード(de direction)など。
  • エアコン(climatisation)
  • タイヤ(l’intégrité des pneus)
  • 電気周り(boîtier électrique):システムのアップデートなど?
  • ランプ(feux)

推奨時期:車会社や車のモデルによって異なります

受けられる場所:

  • Garagiste:自動車の修理工場
  • Centre-auto:Norauto、Feu Vert、Speedyなどの整備店
  • Concessionnaire:代理店、ディーラー

チェーン店などでは安く済ませられるようですが、新車の保証期間の場合は、メーカー指定の整備工場でないと保証を受けられないという文章が契約書に書かれていることがほとんどです(最近見られる5年や7年保証のような長期保証を売りにしている車は、条件にメーカーでの点検を入れるというビジネスモデルを取っています)。

実際にかかった費用については、後述します。

Révisionの流れ

まずは予約

スズキ・イグニスの場合、購入後1年または走行距離20,000kmの時点で受けることが推奨されています。11ヶ月が経った頃に購入店から予約を取るようにとの手紙が来ました。

先ほども書いたように、保証期間内なので、イグニスを購入したスズキの販売店で受けます。家からもっと近いところにも別のスズキの販売店があるのですが、購入した店舗は別のメーカーと共同の大きめの工場があるので、そちらに行くことにしました。

予約のために電話すると、走行距離を聞かれて、4,000km程度と少なかったので、1年経過するタイミングで空いている日時を指定しました。

大体どれくらいかかるか尋ねると、2時間ほどとのこと。

当日までにすることといえば、車を購入した時にマニュアルなどと一緒に渡される「Carnet d'Entretien」という点検記録簿を用意しておくことくらいです。

当日

待ち時間が長ければ一旦家に帰ることも考えて、パートナーとそれぞれ車を出して向かいました。

平日の朝9時の予約だったので、道が混雑していました。予約時刻をちょっと過ぎてしまいましたが、駐車場に止めて受付に行き、担当者に車の鍵「Carnet d'Entretien」を渡しました。

担当者と一緒に走行距離を確認したのち、点検内容について軽い説明を受けます。概算での費用もここで説明がありました。

まだ1年で走行距離が少なかったものの、エアコンの掃除をオプションで追加しました(20ユーロほどの増額・・)。

あとは駐車場からの車の移動も担当者が行うので、SMSを受け取るまで待つのみです。見込みは2時間ほどなので、家には帰らず、近くのスーパーで買い物したりして時間をつぶしました。

ーー 待ち時間:約2時間 ーー

SMSとともに電話もかかってきて、再度受付へ。

下の写真が点検された項目。エアコンの掃除も別途してもらっています。洗車をしてくれているのは地味に嬉しい。

費用は税込で概ね230ユーロ

結構な金額がしますが、人件費オイル&オイルフィルターの交換を考えると(オイル周りはおそらく自分でしても50ユーロくらいかかる)妥当かなと思いました。

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