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フランス生活で見聞きしたこと、感じたことを書いていきます

映画 Feu Follet (Fogo-fátuo)

Feu Follet (原題 Fogo-fátuo)はカンヌ映画祭のLGBT+をテーマにした部門Queer Palmにノミネートされたポルトガル映画。

Feu Follet ©️ TERRATREME

予告編は男性の裸が出ているためか年齢確認が必要とのことなので、気になる方はご覧ください。

Feu Follet - Bande annonce - YouTube

本編も一部性描写があり、万人におすすめする映画というわけでもないのですが、こういう映画もあるということが伝わればと思います。

この映画では森林火災消防士に対するエロティックなイメージ人種や社会階級の対比といったいくつかのテーマがあります。

森林火災は、フランス南部でも問題になっていて、90%の火災が人間の活動によるものとされています。気候変動による乾燥も火災を起こしやすい要素となっています。

タイトルのFeu Folletは「鬼火」を指しています。英語では Will-o'-the-Wispと言います。鬼火というと霊的なものを思い起こさせますが、火という激しさを持つものに物悲しさ口惜しさを加えていると感じます。

フランスの消防士には、クリスマスになると周辺の家庭を周り、寄付金を求めてカレンダーを配るという習慣がありますが、ポルトガルでも同様のようです。鍛えることも仕事の一つになっている消防士たちにとって、肉体を見せることに抵抗がないことが多いだけでなく、ある面でそういったイメージをポジティブに捉えやすい空気があるのかもしれません。

白人である王族の主人公と黒人の先輩消防士という対比は、キャラクターの対比も相まって、それぞれの美を際立たせています。

消防士 ©️ TERRATREME

67分という比較的短い作品ですが、おとぎ話のように詩的で、なかなかに濃い作品です。

 

設定に2069年が登場しますが、100年前の1969年といえばセルジュ・ゲンズブール (Serge Gainsbourg)とジェーン・バーキン (Jane Birkin)の「69, Année Érotique」。

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2010年のフランス映画「Gainsbourg (vie héroïque)(邦題:ゲンズブールと女たち)」では、俳優のエリック・エルモスニーノ (Eric Elmosnino)がゲンズブールを演じていました。

Gainsbourg (Vie Héroïque) - Bande-Annonce - YouTube

エリック・エルモスニーノは映画「La Famille Bélier(邦題:エール!)」にも音楽教師役で出演していますね。この映画ではフランス人歌手のミシェル・サルドゥー (Michel Sardou)の曲を、歌手で主演を演じたルアンヌ (Louane)が歌い上げます。おすすめの映画です。

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